技術を伝えたい、鈴木さん

学生と共有、一体感も 教師として4クラス担当

鈴木 凌さんRYOU SUZUKI

 「やりたいことは、とりあえずやってみた方がいいです。方向転換は、あとからでもできますし」と、自らの体験を話すのは、鈴木凌さん(29)。柔らかな表情が印象的だ。
 東京都市大学を卒業後、神奈川県のIT(情報技術)企業に勤務。5年半、システムエンジニアとして経験を積んだ後、地元いわき市にUターン。昨年の春から泉町、「いわきコンピュータ・カレッジ」の教師(副担任)として、1年生と2年生の計4クラスの授業を受け持つ。
 Uターンのきっかけは、「学んだ技術を地元の人に伝えたいと思った」からで、「学生の顔と名前もすぐに覚えられました。話好きが仕事に生きています」と、明るく続ける。
 生徒と自然体で会話をするうちに仲良くなり、休み時間に悩みの相談を受けるなど、信頼関係も築けた。
 ロボットをスマホアプリで操作するプログラムを作成したり、自作のイラストをモーション(動体)検知で動かす授業では、作品が出来上がっていく過程を学生と共有でき、一体感も生まれる。
 「教える喜びがあります。より高度な資格を取得して、教える幅を増やしたいですね」と、向上心は尽きない。
 業界の流れが速いため苦労が多く、初心者の理解度に沿って教える難しさがあるが、その分やりがいも大きいという。
 趣味は、ドライブ。休日は丸1日、いわきの海岸線を走ることも。仕事も遊びも、とことん楽しむのが、鈴木さんのスタイルで、「日々、前向き」だ。

profile

 1992年9月生まれ。高校時代、ITに興味を持ち、メディア情報学部へ進学。プログラミングやネットワークについて学ぶ。昨年10月に、「職業訓練指導員免許」を取得

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